ちょいと田舎に行けばどこの家庭にもある設備。
だけど大都市には全くないモノってなーんだ。
答えは「浄化槽」
大都会は下水道が整備されているから各家庭で汚水処理なんかしなくていですからね。
大都会のご家庭の排水はそのまま下水処理施設へ流れていき、川に流してもいいくらいに浄化されて排水されます。
ところが田舎はそんな大規模な施設が町ごと整っているところは少ないんです。
まあ団地ごとならちらほらあるにはあるんですけどね。
田舎の各家庭のトイレや台所やお風呂の排水をそのまま川や側溝に流すわけにはいきません。そんなことしたら町中臭くて人が住めなくなります。
そこで田舎の各家庭に必ず設置されているのが「浄化槽」というやつです。
この浄化槽、どうやって汚水を浄化しているのか。
その仕組みは大規模な下水処理施設でやってることとそう大差ありません。
浄化槽はいろいろな種類があるんですが、大体どれも中が3っつに仕切られています。
汚水が流れてきて一番最初にたまるのが第1槽。この中には「活性汚泥」と呼ばれるモノがはいっていまして、その活性汚泥で排水処理の第一段階を行うわけです。
活性汚泥というのは微生物が元気に活動している(活性)汚物が泥のようになったものいわゆるヘドロ(汚泥)です。
そんなんでほんとにきれいになるのか疑わしいでしょうか?それがきちんと活性汚泥で排水処理がなされるんです。
汚物が第1槽に入ると、活性汚泥中の微生物の働きで分解されながら、底にたまっていきます。
そのたまったのを年に一度くらい「○○衛生」とかいうバキュームカーを保有している会社に来てもらい吸い取ってもらいます。
さて、第1槽では活性汚泥で排水処理がなされるわけですが、第2槽では大量の空気を送り、微生物を活性化させ、さらに汚水を処理し、水を川や側溝に流してもいいレベルまで浄化します。
第3槽で浄化された水を消毒してから少しずつ排水していくわけです。
大型下水処理施設も大体同様に仕組みで、活性汚泥で排水処理がなされています。
浄化槽の場合、年4回法定点検が義務付けられており、検査員がきちんと浄化槽が機能しているが検査します。
そして、活性汚泥の微生物が少なくなっているようなら、追加投入したりして、排水できるレベルを維持できるように管理しています
普段何気なく流している排水ですが、目に見えないところの排水処理装置で活性汚泥排水処理がなされているんだと、今度トイレの中で思い返してみてください。
こんなに大変な浄化で生き返った水を使う私たちは、水を大切に使わなくてはバチが当たりますね。